簿記検定の最高峰である日商簿記1級
税理士試験や公認会計士試験を今後受けていこうという人の登竜門となっている資格ですが、資格自体も転職や仕事上でも大変役に立ちます。
その分合格率も10%前後と低く勉強範囲も広いために2級や3級と比較すると、難易度はぐっと高くなります。
今回は日商簿記1級の受験を考えている(または迷っている)人へ、具体的にどんなことに役立ってきたのかや勉強法について、私の経験を踏まえた上でご紹介して行きます。
・簿記1級を受験するか考えている方
・簿記1級がどんなことに役立つか知りたい方
・何か使える資格を取りたいと思っている方
日商簿記1級とは
日商簿記1級とは、日本商工会議所が主催する検定試験の一つです。
一般的に「簿記検定」と呼ばれているものは、日本商工会議所が行なっているものを指します。
試験回数は年に2回(6月11月)で、1回の受験料は7,850円です。
科目は「商業簿記」「会計学」「工業簿記」「原価計算」の4つから構成されており、各科目25点満点の合計100点という内容。
70点以上で合格となりますが、各科目40%以上(10点)は必ず得点しなければなりません。
試験時間は「商業簿記」「会計学」で90分
「工業簿記」「原価計算」で90分と前半後半に分かれており、間に休憩が少し挟まれます。
日商簿記1級に合格することによって、税理士試験の受験資格を得ることが出来ます。
・試験は年2回(6月・11月)
・受験料7,850円
・「商業簿記」「会計学」「工業簿記」「原価計算」で構成
・各25点満点の合計100点
・70点以上で合格(ただし各科目10点以上は必須)
・試験時間は90分+90分の計180分
・合格すると税理士試験の受験資格が与えられる
日商簿記1級の受験者数・合格者数
受験日 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2021.6.13 | 9,310名 | 7,594名 | 746名 | 9.8% |
2021.2.28 | 7,785名 | 6,351名 | 502名 | 7.9% |
2020.11.15 | 10,078名 | 8,553名 | 1,158名 | 13.5% |
2019.11.17 | 9,481名 | 7,520名 | 735名 | 9.8% |
※2020年6月は試験中止となったため、2021年2月に振り替えられました。
近年は2級が難しくなって合格率も下がってきていますが、1級も合格率は10%前後と変わらず難しい試験となっています。
日商簿記1級の勉強方法
簿記2級や3級については、ある程度独学でも合格することができます。
しかし簿記1級の場合は試験範囲も広くなり高度な知識が必要となってくるため、可能であれば専門学校などへ行くことをオススメします。
一般的に簿記1級を取得するまでに必要な勉強時間は、500-700時間と言われており、膨大な勉強時間がかかる試験です。
独学で合格している方もいる為、絶対専門学校でないと受からない訳ではありませんが、効率よく勉強するためには専門学校へ行った方が無駄が少なく済みます。

専門学校へ行き、基礎授業が終われば公開模試や予想問題などの実践形式となって行きます。
実践形式の問題を繰り返し解くことで、問題の出され方に慣れたり似た問題で間違えないようにする為の訓練をして行きます。
実際に時間を計って解くことで時間配分の感覚も徐々にわかり始めて来るので、必ず実戦形式の問題を解く際は時間は計ることをオススメします。
また専門学校から貰った公開模試や予想問題の答えを覚えそうになるくらいまで解き込んだ場合は、本屋などで販売している他社の予想問題集を解くことをオススメします。
専門学校はそれぞれ作成問題に癖が出てきてしまうので、ほかの出版社の問題を解くことで癖に慣れることを回避できます。
さらに過去問も解いて実際の試験で出題された問題に慣れておくこともオススメします。
・勉強時間目安は500-700時間
・可能であれば専門学校へ行くのがオススメ(無駄なく勉強できる)
・独学でも通信を使うことで無駄を省くことが可能
・予想問題集や公開模試など2-3回転以上は解く
・過去問で実際の出題問題に触れる事も大切
私の日商簿記1級受験時の経験談
私の場合は、平日は2-4時間、休日は土日どちらも7-8時間くらいは勉強していました。
専門学校のテキストベースの勉強から始まり、論点を吸収。
その後実戦形式で問題をひたすら3時間計って解きまくりました。
解き込んできた頃は1.5時間で解き、自分で集められるだけの試験問題を集めて繰り返し地道に解き定着させて行きました。
ちなみに1級の勉強を始める前は、簿記3級→2級の順に先に取得済みの状態です。
いま振り返っても、少し気持ち悪いくらい集中して毎日勉強していました。
難しい試験だが、転職や仕事でも役に立つ
合格率も低く勉強時間もかかることから敬遠されがちですが、これまで私が転職していったときには必ずと言って良いほど簿記1級の資格が役に立ってきました。
1級があれば、会社の財務諸表を見ることもできるので投資をする際にも企業情報を数字から読むこともある程度可能です。
転職時にも、仕事内容として直接役に立たなくとも難しい資格を取得したガッツが評価されて採用されやすかったこともありました。
合格率10%の難しい資格ですが、その分受かった恩恵は充分にある資格なので、簿記が嫌いでなければ挑戦する価値はあります!
級にかかわらず簿記の資格を持っていると役に立つことについては「簿記の資格を持っていると役に立つこと10選!仕事・転職で重宝されやすい」でご紹介しているので併せて読んでいただければと思います。
・履歴書に書ける
・合格率が低い為、自分の強みにできる
・経理や会計事務所への転職に有利
・財務諸表を読むことができる
日商簿記1級についてまとめ
簿記1級についてのまとめは次の通りです。
・試験は年2回(6月・11月)
・受験料7,850円
・「商業簿記」「会計学」「工業簿記」「原価計算」で構成
・各25点満点の合計100点
・70点以上で合格(ただし各科目10点以上は必須)
・試験時間は90分+90分の計180分
・合格すると税理士試験の受験資格が与えられる
・勉強時間目安は500-700時間
・可能であれば専門学校へ行くのがオススメ(無駄なく勉強できる)
・独学でも通信を使うことで無駄を省くことが可能
・予想問題集や公開模試など2-3回転以上は解く
・過去問で実際の出題問題に触れる事も大切
・履歴書に書ける
・合格率が低い為、自分の強みにできる
・経理や会計事務所への転職に有利
・財務諸表を読むことができる
専門学校で勉強をしようと考えている方は、大原やTAC、CPA会計などが実績もあるためおススメです!
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合格後の達成感や勉強してきたという自信は、その先の人生にも良い影響を与えると私は実体験から思っています。
・簿記1級を受験するか考えている方
・簿記1級がどんなことに役立つか知りたい方
・何か使える資格を取りたいと思っている方